こんにちは、ロン毛メガネです。
本記事の内容
■大便小便の意味
■身体の変化は大便小便で分かる
■漢方はどう大便小便を見ているか
■簡単に自分の身体状態を把握できる
■改善法
小便はともかく大便はできれば見たくないだと思いますが、
別に他人の観察するわけじゃないので、
自分の大便ならそのうち慣れると思います 笑
ビックリするくらい身体の状態が分かるのでぜひ試してみてください。
大便小便は無視できない大切な情報源
漢方養生は大便小便の観察をとても重視しています、
現代医学のように内蔵を観察したり、骨の写真を撮ったりしませんが、
漢方数千年の歴史の中で数え切れないほどの
データ収集と分析結果で出来上がった
「望」「聞」「問」「切」この四診で身体の状態を把握しています。
私たちが生きているうちに「食事」「睡眠」「排泄」
この3つだけは欠かせない事です、
食べない、寝ない、排泄しないで生きることはできません!
なので、大便小便のことを知っておいたほうがいいと思います。
大便小便がくれた情報を見て体内のバランスや状況を知り、
病気になる前に対策できるかもしれません!
漢方は五臓六腑で大便小便を生成している
五臓六腑は全て連携していて私たちの生命活動を支えています。
大便と小便の生成にも例外ではなく、
すべての臓腑が関わっていると考えています。
まず小便の生成は
- 脾胃:運化作用で水穀精微が作られ
- 肺:水道通調作用で水液、津液を腎に
- 腎:清液(キレイな水分)と濁液(汚い水分)を分ける
- 膀胱:濁液(汚い水分)体外に排出する
大便の生成は
- 脾胃&肝:運化作用で水穀精微が作られ
- 心肺:栄養を全身に
- 小腸:脾胃の消化し切れなかったものを分解し清と濁を分ける
- 大腸:濁を受け取り、さらに水分と栄養を吸収し
- 肛門:濁を体外に排出する
あまりピンとこないと思うので、
簡単にいえば、
小便に関わる臓腑は:脾胃、肺、腎、膀胱、三焦
大便に関わる臓腑は:脾胃、心、肺、肝、腎、小腸、大腸
なので、臓腑のどれか不調が出たら大便小便の
回数、色、形、量、匂いに反映されると考えられます。
透明な小便が実は良くない
年齢、性別、生活環境、活動量、水の量などによって違いますが、
成人であれば一日4〜6回、排尿の量は1.5L前後、
薄く黄色いのが正常だと言われています。
小便の異常
- 黄色い:実熱症(陰陽バランスが崩れ陽気が溢れている)
- 匂いがキツイ:「心」と「膀胱」熱の邪気に襲われている
- 濃い黄色+濁る:湿熱の邪気が溜まっている
- 透明っぽい+量が多い:虚証で冷えている
排尿の異常
- 腎虚:透明っぽく量が多くて、夜が小便するために目が覚める
- 陽盛、津液不足:量が少なく、黄色い
- 気虚(肺、脾胃、腎)、水滞:量が少ない、体にむくみがあり
排尿回数の異常
- 頻繁+透明っぽい小便:腎気虚
- 頻繁+量が少ない+黄色:湿熱の邪気が溜まっている
排尿困難他の原因
- 気虚:尿意はあるが、スムーズに出ない。
- 腎陽虚:残尿感があり、出し切れない。
- 腎気虚:失禁、お年寄りがよくある現象。
大便は毎日の報告書、目に通した方が良い
便秘じゃなければ大丈夫と考えている人が多いだと思いますが、
実は大便の色、匂い、形には沢山な情報が入っています。
乾燥しているか下痢気味なのか?両方あるか?
- 大腸に熱の邪気に襲われてる時は乾燥気味で色が濃い
- 出産後や病み上がりで血と津液が不足の時は非常に乾燥していて硬い
- 乾燥して硬いの先に出てから下痢状の出る時は脾胃が弱っていて、湿の邪気に襲われている
- 昨日は乾燥気味だったのに、今日は下痢気味という人は脾胃が弱っていて、肝気が詰まっている場合が多い
- 大便に消化されてない食べ物の残骸が残っていて、生臭い人は前日暴飲暴食したか、又は早食いなどで脾胃を痛めている
- ずっと下痢気味な人は脾胃が冷えている、冷え性の人がよくある症状
- 異常に臭い大便は熱の邪気に襲われている
- 魚のような生臭い大便は寒の邪気に襲われいる
色も判断できますが、
もし前日にほうれん草いっぱい食べたら緑っぽくなるし、
イカ墨を食べたら黒くなります、
なので、匂いや形などで判断した方が分かりやすいかもしれません。
便秘はただの便秘じゃない
前は便秘の記事を書いたのですが
大きく分けて3種類があります。
関連記事:
熱便秘の特徴
- 乾燥気味
- 大便と大便の間隔が長い
- 顔が赤く、目が充血しやすい
- 口臭あり、口の中が苦い
- イライラしやすい
- 舌の苔が黄色っぽい
寒便秘の特徴
- 乾燥気味の場合とそうでない場合がある
- 出せたとしてもスムーズに出てこない
- お腹に痛みを感じる
- 顔色が白い、血色がない
- 四肢が冷えている
- 寒がり
- 舌の色が薄くて、太っている
・気虚便秘の特徴
- 便意はあるが出す力がない
- スムーズに出てこない
- 顔色が黄色い
- 痩せ型な体型、筋肉があまりない
- めまいがする、頭がフラフラする
- 元気がない
- 食欲がない
- お腹にガスが溜まる
- 胸が圧迫感がある
- お年寄り、病み上がりや出産後によくある
下痢も大問題!出るだから油断しちゃダメよ
中国の古典では「泄瀉」(せっしゃ)と言います。
形にならないほど柔らかく、水っぽい大便のことです。
多くは外部の邪気の侵入や飲食の不潔が原因と考えられますが、
脾胃の不調にも下痢を引き起こします。
寒湿タイプの特徴
- 水っぽい便が出る
- 薄い茶黄色い
- 悪臭する
- お腹が痛みあり
- 食欲がない
- 寒気がして熱が出る
- 頭痛
- 鼻詰まり
- 四肢が筋肉痛のような痛みあり
・湿熱タイプの特徴
- お腹が痛くなったら便意がすぐくる
- 勢いがすごい
- 出したけどスッキリしない
- 肛門が暑く感じる
- 茶色っぽい濃い黄色
- とろみがあり
- 悪臭まで行かないが臭い
- 口が乾きやすい
- 舌が赤くて、苔が黄色っぽい
・外部原因タイプの特徴
- 下痢だけじゃなく嘔吐も伴う
- 出したら良くなる
- 食欲がある
- 熱が出る
- お腹が痛くなる
まとめ
色んなタイプを見てきて、
結局は「湿熱」「寒湿」「気虚」が主な原因になります。
原因を分かれば改善ができます。
関連記事:
湿はこれで改善する
寒の人は冷え性が気虚な人が多い、
熱の人は口が乾きやすく、暑がりな人が多いと思われます。
どっちにしても湿の邪気が犯人なので、
まず湿を排出と生み出さないようにしましょう。
体を動かして運動しよう
運動はダイエット効果以外に免疫力アップ効果もあります。
体内の湿と熱は汗と共に排出されるので、
時間と体力に余裕があれば30分のジョギングや
20分のランニングがベストですね。
又はホットヨガ、筋トレなど汗をかくような運動がオススメです。
甘いものを控えましょう
ケーキ、アイス、菓子パンなど「甘味」を食べ過ぎると
脾胃の運化作用に悪い影響を与えてしまいます、
これが湿邪と熱邪を作り出す原因と考えられます。
現代医学には血糖値の急上昇は
ガン細胞を刺激する研究結果が出ています。
出来るだけ控えましょう。
夜更かしは体の敵である
肝と胆の造血時間に起きていると体の浄化と回復に邪魔になり、
陰陽のバランスも崩れてしまい、
体内に湿を生み出してしまいますよ。
スープやお茶で寒湿&湿熱を改善しよう
湿熱な人は湿を取り除く以外に熱を冷やしたほうがいいです
「湿熱タイプ」はハトムギ人参トウモロコシスープ
材料はこれだけです。
- ハトムギ
- 人参
- トウモロコシ
どれくらいの量など細かい数字は決まってないです!お好みになります。
作り方:
ハトムギは一晩、水に入れて浸します。
人参は皮を剥き、トウモロコシはヒゲを残してもOK
材料を全部お鍋に入れて火をつけます、
沸騰したら中火にし、30〜40分煮たら完成です!!
ハトムギはこちらがオススメですね↓
「湿寒タイプ」はお茶で改善しよう
シナモン蜂蜜茶
材料:
- シナモンパウダー 2~3g
- 蜂蜜 適量
作り方:
- シナモンパウダーが入ってるカップにお湯を入れる
- お湯の温度が下がったら蜂蜜を入れる
- よく混ぜたらOK
*毎日飲まないように
黒豆生姜ナツメ茶
材料:
- 黒豆茶を作る黒豆 適量/お好み
- 生姜薄切り3枚
- ナツメ3個
作り方:
- お鍋に700ccnの水と黒豆を入れて火をつける
- 沸騰したら中火にし
- 生姜とナツメを入れて20分程煮詰める完成
*毎日飲まないように
さて、今回はここまで!!
いきなり自分の大便小便をみてくださいって難しいですよね
できれば見たくない気持ちは分かりますが、
この記事の知識をゲットしたら逆に見たくなりますよ!
なんか今日いつもより臭いなと思ったり、
今日は乾燥気味だなと思ったりするようになります
自分の健康管理の目安になるのでぜひこの習慣を身につけましょう!
ご愛読ありがとうございました。
漢方養生の本場香港で育ちてられたロン毛が
本場の養生を分かりやすく解説する動画をどうぞ
小学生でも分かるようにクセのある日本語でお伝えします。